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 歴史
Professor Emeriti
  • 大久保 誠介先生(昭和45年産業機械工学科卒)
  • 西松 裕一先生(兵庫,五高,昭和29年鉱山学科卒)
    • 掘削機械,岩石力学,impractical rock mechanics
    • 日本において岩石力学を立ち上げるのに努力した
    • 岩石力学の分野に,確率過程論と極値統計学を持ちこんだ
    • 切削分野の「西松の式」は有名
In Memory
  • 水田 準一先生(大正15年鉱山学科卒)
    • ワイヤロープで有名
  • 杉原 武徳先生(昭和2年鉱山学科)
    • 弾性論.たて坑の弾性解を発表したあと夭折(昭和19年6月19日)
    • 研究成果は現在でも生きている
  • 鈴木 光先生(山形,東京,昭和11年鉱山学科卒)
    • 地圧測定(応力解放法)
    • 90才近くになられても勉強を続けておられた
    • 絵画では個展も
    • コロンビア大学留学中のノートは研究室で保管している
 理念
時間空間領域工学
  万物流転(パンタ・レイ)という言葉がある.鴨長明も似た言葉を残している.有形にしろ無形にしろ,全てのものは経過時間とともに絶えず変化しつづけるとの考え方をもっとも基本にしている.
  時間とともに,考える空間の寸法もできる限り広い範囲で考えるようにしている.物質は扱いやすさの観点から,連続体として扱われることが多いが,ある程度以上に小さくなると構成要素を個別に離散的に扱わなければならなくなる.この点は,大変難しいが同時に興味深い.
  対象としている時間は,100μsから10万年くらいである.また,寸法としては0.1μmから1Mmくらいである.現在扱っている現象が,この時空間領域でどのように位置付けられるかに注意しながら研究を進めている.

環境問題と地下利用
  ひとつの解決策として地下空間の利用がある.地上の環境は可能な限り控えて,地下の開発を進めることが得策と考えている.
  地下というと暗いイメージがあるかもしれないが,気温は安定しており地震にも強い.古代から中世にかけて好んで(やむをえない場合ももちろんあるが)住んだ人々がいる.多少の工夫が必要だが,地下空間はさまざまな目的で,人にストレスを与えることなく,使用できる可能性が高い.
  地下構造物は,長期間にわたってわれわれの子孫に利益をもたらすはずである.このような地下構造物を建設するには,マクロ・ミクロな視点からそうとうに先を見通した計画が是非必要である.
  地下利用に必要な知識は,相当に不足している.たとえば,地下には多くの微生物が住んでいるはずであり,この微生物に対する配慮,対処方法なども今後検討する必要があろう.

動物と環境
  さまざまな動物を飼ってみるとわかることだが,彼らとつきあってまいることは,何があっても,彼らはそのまま,そして極自然に受け止めてしまうことである.
  ある日,足に大怪我をした瀕死の猫が迷い込んできた.緊急手術で片足を切断したが,3日間集中治療箱で過ごした後に退院してきた.切断した後ろ足の付け根を細かく震わして首を掻こうとしている姿をみるとあわれであるが,本人はいたって元気であった.
  また,新しく山岳地帯に開かれた道路を,早朝に通過すると,ひかれた動物の姿をみる.
  これまでの環境保護は,どうしても人の利益を重視した,人のためのものになりがちである.これは本来の姿ではなく,40億年かけてつくりあげられた全てのものを大切にする必要があろう.そのためにも,地上の開発はできる限り避けるのが懸命と思う.

安全とリスク
  人は,安全な環境の中での活動を望んでいる.しかし,その人にとって重大なことほど,ある日突然,そして多くの場合には予告なしに生じることがある.豊浜トンネルの事故にしても,バスに乗っていた乗客にとっては,いきなり降りかかった災難でどうしようもなかったであろう.
  現在の知識でトンネル坑口の崩壊が予測できたかというと,YesともNoとも答えられる.Yesの意味は,何かの現象が生じる時,事前になにかの予告が必ずあるはずである.豊浜トンネルの場合も,観察をしていれば,おそらく1週間前くらいから現在測定可能なほどの動きがあったのではないかと予想する.Noの意味は,崩壊する可能性のある場所があまりにも多く,適切な対処がないことである.この点は,すぐには解決しないしが,今後検討すべきことである.

将来予測
  ある時点に生きている人は,常に現在に不安を持ち,将来を知りたがる.将来とは明日のこともあろうし,ずっと先のこともあろう.
  これまでの予想手法は,過去のトレンドを詳細に調査して,その情報をもとにして将来おこりえることをいわば外挿している.
  従来の予測で欠けているのは,catastropheの予測であり,これは従来の予測理論では扱いきれない非線型性の高い現象といえる.
  本当の意味での将来予測は,人に許されることではなく,ある意味では,将来は知らない方がよいかもしれない.しかしながら,catastropheの予測は,一度は踏み込んでみたい研究領域である.

教育方針
  特定の目標ないしテーマを持つことは必要だが,それにこだわることなく,幅広い知識を身につけることが大切だと考えている.扱ったテーマに関する知識よりも,テーマに対するアプローチの仕方,論理的なものの考え方が身につけることが大切である.
  特に,数学+英語+計算機についてはある程度のレベルに達しておくのが,学生諸君にとって大切だと考えている.唐突かもしれないが,若い時期に優れた文学作品,音楽などに親しんでおくことも大切だと考えている.

東京大学  工学系研究科  システム創成学専攻 
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