一軸圧縮荷重下での岩石の一般化した応力緩和特性

3. 実験方法および試料岩石


著者らは,クラスU特性を示す岩石の強度破壊点以降の破壊現象を調べるために,変位だけを制御変数とするのではなく,荷重と変位を組み合わせた量を制御変数とする応力帰還制御を提案した(福井・大久保:1988).具体的には,次式のような関係を保ちつつ試験を行う.

αΔF+βΔY=ct   (13)

ただし,α,β,cは定数,tは時間を表す.(13)式と(6)式を比較すると,β=1,α=−γk,c=0とすることにより,(6)式のような試験が可能となる.

実験では,岩石試験片をまず図2の0点よりA点まで一定の歪速度(10−4−1)で載荷し,その後A点よりB点(C点あるいはD点)まで(6)式の関係を保つように荷重と変位を制御し,荷重あるいは変位の経時変化を計測したl.以降この実験を一般化した応力緩和試験あるいは緩和試験と呼ぶ.実験は,緩和試験を開始する応力と緩和方向係数γを変化させて行った.

実験装置として,デジタル制御方式のサーボ試験器を用いた.この利用は,図2のA点で歪制御から応力−歪制御に変化させるのが,通常のアナログ制御方式では困難であるからである.実験装置の詳細は文献(福井ら:1989)を参照されたい.

岩石試料として三城目安山岩n,河津凝灰岩を用いた.試験片としては,高さ52mm,直径25mmの円柱形に整形したものを用いた.試験片の両端面は,平面研削盤により,平行度±0.01mm以内に仕上げた.試験片は,整形後1ヶ月以上自然乾燥させてから使用した.載荷速度10−4−1での圧縮強度は,三城目安山岩,河津凝灰岩でそれぞれ77.8MPa,38.2MPaであり,ヤング率は,11.0GPa,7.94MPaである.

計測に際して,γ>1,γ<-1の場合には,応力の経時変化を計測し,-1<γ<1の場合には,歪の経時変化を測定した.変化量の多い方のデータを計測する方が測定精度がよいと判断したためである.データの採取間隔は1sとし,実験開始後3時間で実験を打ち切った.