一軸圧縮荷重下での岩石の一般化した応力緩和特性

6. 緩和特性と残存寿命の関係


一般化した応力緩和試験は3時間で打ち切ったが,その中で破壊したものが存在した.既報(福井ら:1989)で述べたように三次クリープでは,クリープ歪εと残存寿命Tの間のような関係が成り立つ.

ε=a2・log(T)+b2  (15)

ただし,a2,b2は定数である.今回の結果について,歪と残存寿命の関係の例を図11に示す.図11では,破壊間近において,対数表示をした残存寿命と歪との間に直線関係がみられる.よって,(15)式のような関係が,クリープ試験において成り立っているだけでなく,一般化した応力緩和試験に関しても成立している.(15)式を応用して,岩盤構造物の破壊予知の可能性を既報(福井ら:1989)で示した.(15)式は,クリープ試験だけでなく,今回行った一般化した応力緩和試験についても成り立っており,岩石が破壊する場合,かなり一般的に成り立っていると考えられる.

クリープ試験で,クリープ歪が増大していき,応力−歪曲線と交わる位置に達すると破壊が生じるとの指摘がなされている(Wawersik & Brace:1971).しかしながら,どの位置で破壊が生じたかを見極めるのが相当に困難である.より精密な扱いとして,既報(福井ら:1989)において,クリープ試験における破壊1s前の応力,歪の位置は,ほぼ強度破壊点以降の応力−歪曲線上にのることを示した.図12に今回行った一般化した応力緩和試験の結果を示す.(a)は破壊1s前,(b)破壊10s前の応力,歪の位置を応力−歪曲線付近に存在しており,この意味でクリープ試験によって得られた結果(福井ら:1989)とほぼ一致している.傾向として,応力が大きい場合,1s前の歪の値が若干大きくなっている.一方,破壊10s前には応力−歪曲線に囲まれる領域内にほぼ存在している.