土丹の力学的特性と構成方程式
4.まとめ

本研究で得られた成果の内,最も独自性の高いものは,図−2であろう.ごく最近になって,地上の環境保全のため,地下に道路,鉄道,通信網,共同溝,倉庫,大規模空間などを建設しようとの機運が高まってきている.その際の開発候補予定地の地層は,土丹ないしそれに類するものがかなりある.設計において,残留強度(引張における)が期待できるかどうかは重要であり,今回の実験結果はこのような観点から貴重と言える.なお,懸念される点を今一つあげておくと,土丹は鉄等を錆びさせる場合があり,長期にわたる物理化学的な挙動については,今後の検討が必要であろう.

課題として,超長期にわたる構成方程式の正しさが実証されていない事が挙げられる.この解決方法として,@10年までは実験室実験,A1000年までは人工物の調査,B1000年以上は自然現象の爪痕の調査,が考えられる.