掘削ずりの粒度分布と岩盤の亀裂間隔
3. 一軸圧縮試験での岩片の粒度分布

岩石を破砕した場合、2章で述べた粒度分布の傾向が一般的に成り立つのではないかと考え、陳ら(1999)では一軸圧縮試験を行い、その岩片の粒度分布を調べた。試験片は直径50 mmの円柱を長さ50 mmにカッターで切断(端面を整形していない状態)した三城目安山岩を用いた。実験室において自然乾燥させてから、サーボ試験機により定変位速度(0.01 mm/ s)で一軸圧縮試験を行った。圧縮する変位は、試験片高さの20 %、40 %、60 %、80 %の4段階とし、各々三本ずつ圧縮試験を行った。各々3本の岩片をまとめて、ふるい分けを行った。

図3は一軸圧縮試験の破片のふるいわけによって得られた粒度分布をRosin-Rammler線図上に描いたものである。図では変位が大きいほど、粒径が小さくなっており、20 % から80 % に変形すると、粒径は1 桁程度小さくなっている。

また、各変位とも粒径が1 cm以下ではほぼ同じ傾きの直線となっており、nがほぼ0.8のRosin-Rammler分布であることがわかる。このように、一軸圧縮試験でも岩盤掘削で得られるずりと同じような分布特性を持っていることがわかった。TBMの粒度分布は図3の変位40 % と60 % の間にほぼ分布し、ブームヘッダでは変位80 % よりさらに小さい粒度であった。

図3で1 cm以上は傾きが大きくなる傾向が見られるが、これは今回の試験片の寸法は最大で5 cmであるので、これに近い粒径の岩片は存在しにくくなるためであると考える。

2、3章で得られた結果をまとめると、実際の岩盤掘削で得られたずりや、一軸圧縮試験で得られた岩片の粒度分布は、破砕度合いによって平均粒径は異なるが、ほぼn=0.8のRosin-Rammler分布をしている。図4に一例としてTBMの結果を、ふるいの目開きLと、L以上の破片質量の累積確率R(L)の対数の関係を示す。図ではほぼ直線的な傾向がみられるので、ほぼn=1のRosin-Rammler分布、すなわち指数分布をしているといっても差し支えはないであろう。

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