岩石のクリープ試験におけるサーボ試験機の制御特性
1.はじめに

クリープ試験は、岩石の時間依存性挙動を調べる手段として、よく用いられている(Parsons & Hedley,1966;Kranz & Scholz,1977;Wawersik,1972;Scholz,1968;Cruden, 1974;大久保・西松,1986;福井ら,1989)。その理由として、荷重を一定にした試験は、比較的容易に実現できることがまず挙げられる。例えば、実験装置として、死荷重載荷、あるいはアキュムレータを用い荷重を一定に保つよう工夫した油圧式のもの等が用いられてきた(Lama & Vutukuri,1978)。近年、岩石力学の分野において、サーボ試験機がかなり普及してきた。サーボ試験機は、汎用性に優れており、クリープ試験や応力緩和試験等に比較的容易に利用することができる。しかし、サーボ試験機を用いた場合、設定した通りに試験が行われているかどうかの検討は意外になされていない。よって、既報(大久保ら,1988)においては、サーボ試験機のモデル化を行い、定歪速度試験及び応力帰還制御を用いた圧縮試験時における制御性について議論した。

クリープ試験においても、三次クリープ領域のように、変位速度が加速的に増加していく領域においては、試験機の応答速度が追い付かず、設定した荷重に比べて実際の荷重が低下している可能性がある。よって、得られたデータの信頼性について検討する必要がある。そこで本研究では、サーボ試験機を用いた場合のクリープ試験について、まず岩石の線形粘弾性モデルを用いて、制御性の概要に関して検討した。さらに、最近開発した岩石の非線形粘弾性モデルを用いた計算機シミュレーションによって、詳しく検討した結果について述べる。