岩石のクリープ試験におけるサーボ試験機の制御特性
2.サーボ試験機のモデル

通常のサーボ試験機では、比例制御を採用していることが多い。よってここでも、簡単のため、比例制御を用いた場合について考えることにする。サーボ試験機のモデル化については、既報(大久保ら,1988)を参照されたい。荷重制御時の岩石−サーボ試験機系の制御システムのブロック線図を図1に示す。図中E(V)は制御信号であり、これとフィードバック信号との差(以降エラー信号という)Z(V)がサーボアンプに入力される。クリープ試験の場合、Eは一定である。ゲイン定数K (A/V)のサーボアンプで、エラー信号Zはサーボ弁を駆動するための電流出力I(A)に変換される。サーボ弁の出力流量Q(m−1)は、電流出力Iに対して一次遅れとなるとした。K (m−1A−1)は、サーボ弁のゲイン定数、T(s)はサーボ弁の時定数である。A(m)はピストンの受圧面積、V(m)は油圧シリンダの片側の体積、K(Pa)は油の体積弾性率、K (V/N)は帰還回路のゲイン定数、P(Pa)は、油圧シリンダ出入口の圧力差である。変位Y(m),圧力差P及び出力流量Qは図1のような関係となるとした(竹中・浦田,1978)。F(N)は負荷に加わる力で、λ(m/N)は負荷のコンプライアンス(=Y/F)である。

ここで、理論的検討に便利なように、次のような無次元量を導入することにする。

=E/(Kp・F
I=(Kv・I)/(A・Y・ωn)
=Q/(A・Y・ωn)
=Y/Y
=F/F
λ=λ/λ
ωn=(Ka・Kv・Kp)/(A・T・λ
ζ=(A・λ)/(4・Ka・Kv・Kp・T)
Λ=V/(2K・A・λ

ただし、図2に示すように、Fはクリープ荷重、λは岩石の初期コンプライアンスであり、YはF・λを表わす。ωn,ζは、剛性の充分小さい弾性体を負荷とした時の系の固有円振動数、減衰係数比である(増淵,1984)。