刃物間隔を考えたさく岩機用ボタンチップの静的貫入試験
5.まとめ

1.ボタンビットの刃物間隔の影響を調べる適当な試験方法は確立されていない.本研究では,予め定めた刃物間隔だけ位置を順次変え,縦5×横5の桝目となるよう,1条件あたり都合25回の貫入試験をおこなって刃物間隔の影響を検討した.一連の試験を終えた後,提案したこの方法は,ある程度妥当であるとの感触を得た.

2.ボタンビットの場合もその先端部の直径を代表寸法とすれば,貫入力はd0.5に比例することがわかった.

3.三城目安山岩と来待砂岩の測定結果は次式で整理可能なことがわかった.

t = a Q/d0.5 − b sn − c あるいは Q = {t/a + (b/a) sn +c/a}d0.5

4.稲田花崗岩の測定結果は次式で整理可能なことがわかった.

t = a' Q/{d0.5s0.5} − c' あるいは, Q = {(t+c')/a'}d0.5s0.5

刃物間隔を考慮した貫入深さと貫入力の関係は,ボタンビットの性能向上に最も基礎的な問題であり,今後も基礎実験を積み重ねていく必要がある.しかしながら,現象は複雑であり,実験計画を立てる際の指針となるべき理論的な考察も必要と考える.理論的な扱いの中で注目すべきは,破面ないしクラックの進展開始条件をどのように設定するかであり,困難も予想されるが粘り強く検討を進めていく予定である.